シリーズ連載
メディカルライティングの 現状と将来

第 10 回 臨床試験の一般向け要約を作成する際に役立つリソース

世界的な試験の透明性における一般向け要約の役割の拡大

臨床試験が実施されると、その情報は通常、誰でも研究を検索できる公式データベースである公開レジストリに掲載されます。これらのレジストリ登録は、多くの国で政策および倫理基準のひとつとして義務付けられています。そして昨今では、試験の情報や結果が科学者や医療従事者などの専門家以外の人々にも、広く社会的理解を得られることが重要になってきています2)。欧州連合(EU)では、研究の透明性向上の一環として、ヒト用医薬品または製品を含むほとんどの臨床試験で一般向け要約(PLS)が義務付けられています3)。米国では、主要な臨床試験登録データベースの ClinicalTrials.gov サイトにおいて、PLS の重要性が示されています4)。日本の臨床試験登録データベースである jRCT(Japan Registry of Clinical Trials)では、現在、PLS の登録を必須とはしていませんが5)、平易な言葉によるコミュニケーションの重要性は日本でも注目を集めています6)。今後は、国際共同臨床試験に携わる日本の臨床医も積極的に、結果を分かりやすい言葉で伝えるスキルを身につける必要があるかもしれません。

以下は、PLS やレイサマリーを作成するために役立つリソースです。

日本の医師がメディカルライターを検討すべき理由

参考:
1) レイサマリー作成の手引き(一般社団法人 PPI JAPAN)

https://www.ppijapan.org/files/lay_summary/PPI%20JAPAN_%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%BC%95%E3%81%8D_v1.0_231013.pdf

2) Lay Summaries of Clinical Study Results: An Overview

https://link.springer.com/article/10.1007/s40290-019-00285-0

3) Summaries of Clinical Trial Results for Laypersons https://health.ec.europa.eu/system/files/2020-02/2017_01_26_summaries_of_ct_results_for_laypersons_0.pdf

4) Plain Language Guide to Write a Brief Summary https://clinicaltrials.gov/submit-studies/prs-help/plain-language-guide-write-brief-summary

5) 「治験の実施状況等の登録について」 (薬生薬審発 0831 第 9 号令和 2 年 8 月 31 日) に関す る Q&A 第 4 版 2024 年 2 月 22 日 https://www.jpma.or.jp/information/evaluation/results/message/rs40ob00000014km-att/CL_202402_TP2.pdf

6) Japanese Translation of Plain Language Summary, Summarizing Literature on Clinical Trial Results of Opdivo in Easy-to-Understand Description Using Plain Language Published in Future Oncology https://www.ono-pharma.com/en/news/20231012.html

※本メールは m3.com の QOL 君でお届けした内容を再編集したものです。元の記事はこちらからご覧いただけます。